イシダ ケンタロウ
ISHIDA Kentarou
石田 健太郎 所属 教育学部 教育学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 子どもと家族の〈健康〉問題としての児童虐待―子どもの養育における体罰の禁止― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 駒澤社会学研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (56),61-81頁 |
概要 | 本稿では、児童虐待防止法の改正過程における親権者/保護者による「体罰の禁止」規定をめぐる議論を素描することによって、子どもの権利条約への批准から四半世紀を経て、子どもと大人のかかわりにおける「より良い」かかわり方を徹底するための行為規範が、いかにして、またどのようなものとして編成されていったのかについて検討を行った。その結果、2019年法改正は、従来の家族と敵対してしまうような介入型モデルから、地域共生社会における伴走支援型モデルへと児童虐待防止対策を変化させるものと捉えられる改正であることを提示した。また〈児童虐待〉問題が、子どもの〈福祉〉という問題圏から、子どもと家族の〈健康〉にかかわる社会問題へとその性質を変容させることで、子どもの養育における個人の選択を変えるよう促すとともに、個人的責任によってのみ行動変容を求めるのではなく、社会全体の責任として子どもの養育に取り組むよう、行動規範を再編するものであったことを論じた。 |