シノヤマ ヒロフミ   SHINOYAMA Hirofumi
  篠山 浩文
   所属   教育学部 教育学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/05
形態種別 その他の著書・論文
査読 査読あり
標題 「もの」「技」「科学」をつなぐ生活コミュニケーション
─「塩(しお)」を例とした生活コミュニケーションの可能性─
執筆形態 単著
掲載誌名 日本生活学会第42回研究大会梗概集
出版社・発行元 日本生活学会
巻・号・頁 52-53頁
概要 「もの」には、生活の知恵、そして「技」が刻み込まれている。例えば、塩(しお)。日本では、藻塩焼、揚浜式、入浜式、流下式塩田法など様々な技により海水からつくられ、人々の生活を支えてきた。昭和30年代以降、「もの」へのまなざしの一つ「科学」によるイオン交換膜製塩法の考案と、塩業近代化臨時措置法等の国策とが相俟って、塩田を廃した精製塩づくりが推進された。一方、生活の視点による自然塩存続運動が“塩田による塩に近い塩づくり”の考案につながり、現在「伯方の塩」「天塩」といった多様な製品が精製塩とともに店先に並ぶ。ところで、子どもたちに塩はどのように伝えられているのだろうか。「技」や生活の視点は削ぎ落とされ、物質“塩化ナトリウム”に特化してはいないだろうか。学校教育における “科学技術が生活を豊かにしている”との指導を否定するものではないが、「生活の中から技や科学するまなざしが生まれ、それらがさらなる多様な技やものに繋がり、現在の我々の生活に関わっている」といった“生活コミュニケーション”を子どもたちと積極的に持ちたいものである。