カンバヤシ トシユキ   Toshiyuki Kambayashi
  神林 寿幸
   所属   教育学部 教育学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2025/07
形態種別 その他の著書・論文
標題 ICTの活用が教員の働き方に及ぼす影響
執筆形態 単著
掲載誌名 教育分野の公務労働に関する調査研究報告書1 教員の働き方に関する分析――ICT 導入とモチベーションの観点から――
掲載区分国内
出版社・発行元 国立教育政策研究所
巻・号・頁 51-63頁
担当区分 責任著者
著者・共著者 神林寿幸
概要 本論文は、国立教育政策研究所が2022・2023年度に公立小中学校教員を対象に行ったパネルデータ分析により、ICT活用が教員の働き方に与える影響を検証したものである。授業時間とICT活用の関連は確認されなかったが、教育支援や職能開発、学校運営など授業外業務ではICTを頻繁に活用する教員ほど時間を多く費やす傾向が示された。特に中学校教員では、教育支援や放課後指導にICTを用いるほど勤務時間が長くなる傾向があった。これらの知見は、ICT活用が業務時間を直接削減するのではなく、むしろ業務量の多い教員がICTを利用する機会を持つ可能性、すなわち逆因果を示唆する。また本研究の範囲外ではあるが、女性教員は男性に比べ職能開発や学校運営に割く時間が少なく、ジェンダーギャップも観察された。結論として、ICTは教員の働き方を変容させているが、労働時間削減に直結するとは言えず、今回の小規模サンプルと二時点調査に基づく結果を踏まえ、さらなる検証が期待される。