ハヤシ ミキヤ
林 幹也 所属 心理学部 心理学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2003 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 自己性格特性概念の接近・回避に関するアクセシビリティが特性情報に対する自動的注意バイアスに及ぼす影響 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 性格心理学研究 |
巻・号・頁 | 11,110-119頁 |
概要 | 社会心理学における情報処理論の中では、一般的に、人は自己スキーマに適合する情報に対して自動的かつ瞬時に注意を向けると言われている。たとえば、自分自身を独立的な性格であると自称する人は、“独立的な”という形容詞の呈示によって注意を捕捉されるため、その瞬間に同時呈示されたプローブへの反応が遅れる。このような現象がなぜ発生するのかを明らかにするための実験を行った。著者の仮説は認知的不協和理論から着想したものであり、「人は自己スキーマに適合する情報に注意を向けるのではなく、自己にとって“都合の良い情報”に重点的に注意を向けており、これによって自己システムの“都合の良さ”を日常的に維持している」というものであった。本実験において“自己にとって都合の良い情報”とは、好ましい性格特性語で、かつ自己像への適合度が高い情報であり、すなわち自己高揚的な情報であった。実験の結果は複合的であった。参加者は“自己にとって最も都合の良い情報”と“自己にとって最も都合の悪い情報“の両方に対して強い自動的注意を向ける傾向にあり、その中間の情報を無視する傾向にあった。 |