ハヤシ ミキヤ
林 幹也 所属 心理学部 心理学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2004 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 自己性格特性概念の呈示が引き起こす自動的な接近・回避行動傾向:自己関連感情プライミングによる検討 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 社会心理学研究 |
巻・号・頁 | 19,209-220頁 |
概要 | 理想の自己像に当てはまる形容詞に対して接近的運動反応が、負の自己像にあてはまる形容詞に対して回避的運動反応が発生することを、独自の実験パラダイムによって検証した。実験において、ある色(例えば赤色)の手がかり文字列は報酬の獲得と関連しており、制限時間内にあるキーを押すことによって金銭的報酬を得ることができた。これに対して別の色(例えば緑色)の手がかり文字列は報酬の損失と関連しており、制限時間内に別のキーを押すことによって報酬の減額を回避することができた。実験では、この手続きにおける手がかり文字列として、性格特性形容詞144語を使用した。その結果、参加者の理想の自己像に当てはまる形容詞が手がかりとして呈示された場合は、損失回避キーよりも報酬獲得キーを押すのが有意に速く、また参加者の負の自己像に当てはまる形容詞が手がかりとして呈示された場合は、報酬獲得キーよりも損失回避キーを押すのが速かった。以上のような効果は、形容詞の一般的情動価とは無関係であり、参加者の自己像においてどのようにカテゴライズされるかに依存していた。以上の結果から、自己像と自動的行動の関係についての議論を行った。 |